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【書評】親が認知症⁉「になる前に」離れて暮らす家族の介護・見守り・お金のこと

親が認知症?!離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと 高齢者との暮らし

2020 年の夏はお盆の帰省もままらない、特別な夏になりました。

私も高齢の祖母たちのいる実家へは帰省せず、読書の夏休みになりました。

実家の両親、祖父母のことを思い「帰らない決断」をした方にぜひ手に取ってほしい本を紹介します。

親が認知症⁉離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと』です。

  • 離れて暮らす高齢の家族がいる
  • 異変って何に気づけばよい?
  • 介護って何からはじめるの?

実家に変化が起きるまえに、手元において置くと安心がえられますし「これから介護がはじまる」という方には行動の手引きになってくれます。

【タイトルに反する!】親が認知症?!離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと

いきなり否定で申し訳ないのですが、この本はタイトルに惑わされてはいけません。

親でなくても、認知症でなくても、離れてなくても。
高齢の家族のことを心配する気持ちがある人には必ず役立つ内容です。

家族の介護の話はどうしても個別具体的な体験談やエピソードが多く、読んで共感できても自分事に活かすポイントは少ないことが多いです。

この本ほど実用的に何から手をつけていいか?はじめにやる事を教えてくれる書籍に初めて出会いました。

✖親が認知症 〇高齢家族の介護のこと

高齢の親を心配するかたは、たくさんいらっしゃいます。しかし私のように、独身の孫が実家の祖母たちの様子を気にかけている場合もあります。

介護が必要になる原因の1位は「認知症(2016年)」ですが、「高齢による衰弱」や「脳卒中」など家族の数だけ事情があるのです。

✖離れて暮らす 〇同居でも苦労はおなじ

著者も「はじめに」述べていますが

移動時間が5分でも、親子が物理的に離れていることに変わりはありません。

その通りで、私はさらに「たとえ同居していても、別の人間なんだから、別の生物個体なんだから24時間一心同体なんてムリ!」とすら考えています。

別の人間として尊重し、見守りながら介護するための気づきを与えてくれました。

◎始める前に読んでおくべき本

こちらも「はじめに」に書かれています

認知症介護を始める前に読んでおくべき本を作りたかった

著者のこの思いは、果たされたと思います。

この夏さまざまな事情で帰省をとりやめた人に、家族を思うザラザラした気持ちを少しでも穏やかに。心づもりさせてくれる一冊です。

1章:親の様子がおかしいな?と思ったら

親が認知症?!離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと第1章

認知症の介護は「早く気づくこと」が必要だといわれます。

しかし忙しく働く私たちにとって「気付くって何を見ればいいのか?」「対策って何から始めればいいの?」は分からないことだらけです。

1章は認知症の予兆を見逃さないために、どのような「変化」や「異変」に注意すべきか?サインを見逃さないためのポイントが解説されています。

2章:介護の始まり、まず知っておきたいこと

第2章親が認知症?!離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと

認知症に限らず、家族の介護がはじまる時に「何から手をつければいいのか」すぐ判断できる人はいません。

誰も介護の始め方なんて教えられていない、知識がないので仕方ありません。

本書の第2章では「まず知っておきたいこと」が解説されています。

私の実家の祖母は、様子がおかしいにも関わらず認知症の診断も介護サービスも受けずに93歳を迎えていました。すべては父が介護について無知だったからです。

地域包括支援センターから連絡があっても「新手の詐欺だ!」と思い込み追い払っていたそうです。すべては、知らなかったから。

2章を読むだけで、いざ介護が必要になった時にあわてずに対応できるのです。今のうちに知っておくだけで、安心感が違うはずですからココだけでも立ち読みしておいてほしい。

親を思う気持ちが親孝行

このブログでは、認知症の祖母を見守るためにAmazon Echoを実家に設置したという記事を書きました。

たくさんの方がこの記事からEcho Showを購入してくださっているのですが、きっとご実家とのテレビ電話や見守りに活用いただいていると想像しています。

ビデオ通話で顔をみて話すことも、今年の帰省をとりやめたのも、家族を思ってこその行動です。考えているだけで、親孝行だと思います。

そんな家族思いの皆様へ、一歩ふみこんで本書を推薦します。

見守りカメラを設置して親に会えない不安を解消する

本の中でも見守りカメラの設置についてのページがありました。介護歴8年の方と同じ発想ができていて嬉しいです。

内容構成は画像のように、右側に文章、左側に図表で2ページで1項目が紹介されています。読書が習慣でない方も読みやすいと思います。

感染者ゼロの岩手県へ、東京から介護帰省

最後に、私がこの本を購入するに至ったエピソードを紹介します。

著者の工藤広伸さんは『40歳からの遠距離介護』というブログを運営されていて、ご自身も東京から岩手に住むお母さまの遠距離介護をされています。

日本で唯一感染者ゼロ(7月当時)だった岩手県へ帰省するため、ホテルで14日間の自主隔離生活をしてからご実家へ帰られた記事をたまたま読みました。

参考記事介護のため東京から岩手へ帰り、2週間の健康観察を乗り切った今思うこと

著者の並々ならぬ感染予防への覚悟と行動力に目が覚めました。

この記事を読んで、著者ほど確実な「高齢者に感染させない行動」はとれないと反省し、私は帰省をとりやめました。

2012年から岩手=東京間の遠距離介護をしてきた著者の知識とノウハウが分かりやすくまとまった一冊です。

あなたのご両親に介護が必要になる前に、転ばぬ先の杖として手元において読んでみてください。

親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと

親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと

工藤 広伸
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発売日: 2020/07/29
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